欧州弾丸列車紀行

第4部 空の下 時は流れる


パリ セーヌ川の黄昏

パリの空の下 セーヌは流れる。宿から歩いて2分程度でセーヌ川。
対岸のサン・ルイ島までのんびりと散歩してみる。。。風呂上りに
サンダル履きでパリの中心を歩く。 実に贅沢な時間だ。 パリでは
何もしない、ただこうして街の空気を吸うだけ。目の前には夕陽を
背にノートルダムの尖塔、遥か遠くにエッフェル塔の輝き。夜10時
のパリの街は穏やかに黄昏れていた。何なんだろう、このゆったり
とした時間の流れは。なんとも心地よい風が吹き抜けていく。この
まったりした雰囲気はいったい何なんだろう? 旅の最後、パリに
3日滞在は長いと思ったが、何もせずこの街の風に吹かれながら、
長い激闘で傷んだ心身を癒してみるのもまた好い。

 当初3か月の予定を2か月未満に詰めこんだ欧州弾丸列車紀行。
旅を終えた感想は「ほぼ予定通り」。それから「どこも人がいっぱ
いで疲れた」。2度目、3度目の街もあったが、以前はこんなに人
が多いとは感じなかった。それに欧州はもう少し「小奇麗」な所と
いうイメージだった。今回60以上の街を周ってみて、共通するのは
どこも「古い」「汚い」「臭い」、そして「無秩序」、という印象
(地下鉄などで特に)。 100年前ならいざ知らず、今ではどことな
く制度疲労を起こしている様な気がする。東京のほうがあらゆる面
で遥か先を行っている。ただしパリで感じた、この「いったい何な
んだろう?」という心地よい雰囲気。。その昔、西洋人が東洋世界
に対して感じたある種の「ノスタルジー」をいま、もしかしたら、
逆の立場で感じているのかもしれない。(最終目的地パリにて)

経 路

デュッセルドルフ  ドルトムント ケルン  ロッテルダム  デンハーグ
       
アムステルダム  ユトレヒト アントワープ  ブリュッセル  パリ 1
       
ポントルソン  モンサンミッシェル  ル・マン パリ 2  
       

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